無敵の強さを市販車へ そしてさらなる極みへ CBX1000

ホンダコレクションホール

CBX1000
74年、カワサキが発売したZ1の対抗馬として開発されたGL1000は水平対向4気筒というレイアウトや大柄な車体ゆえ、アメリカ市場ではツアラーとして育っていった。そこで、78年に販売されたのがRCシーズ中でも特に高い技術を誇った6気筒エンジンのコンセプトを引き継ぐスーパースポーツCBX1000であった。ダイヤモンドフレームに吊るされた、前傾したエンジンを前から見れば、6本のエキゾーストパイプが並びその姿は″キング・オブ・ザ・ロード”というキャッチコピーにぴったりだった。操縦性を犠牲にしないように背面ジェネレーターを採用してエンジンの幅を詰め、ジュラルミンやマグネシウム合金を多用して軽量化に努めている。ジェット機を思わせる排気音とともに、ヨーロッパやアメリカで人々の憧れを一身に集めた。
DOHC6気筒から105PSのフルパワーを絞り出すこのマシンは高い支持を得たが複雑なメカと6気筒の幅広感から、その後スーパースポーツのフラッグシップの座はCB1100Rに譲ることになる。
エンジン:空冷4ストローク6気筒DOHC4バルブ 1047cc 最高出力:105PS 重量:247kg 年式:1979年
5段変速 フロント・ダブルディスクブレーキ 6キャブレター

CB750F
ヨーロッパ耐久レースで無敵の強さを誇ったRCB1000のDOHC4バルブエンジンを搭載した輸出モデルのCB900Fが78年に発売され、その国内版といえるモデルで翌年79年にCB750Fが発売された。
コムスターホイールなどの斬新な装備、そしてアルミのセパレートハンドルと後退したステップによる戦闘的なポジションでスポーツ指向のユーザーに熱狂的な支持をえて、ホンダのフラッグシップとして長く愛された。
エンジン:空冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ 748cc 最高出力:68PS 重量:228kg 年式:1979年 フロント・ダブルディスクブレーキ
当時の販売価格538,000円 現在換算で839,689円(消費者物価指数)

RS1000
市場最強とまで言われたホンダの耐久レーサーRCB1000で培われた技術は78年にデビューした市販車CB900Fにフィードバックされ、そして翌年79年にこれをベースにワークスマシンRS1000を耐久レースにに投入しRCB時代から通算して4連勝を達成した。
RBC譲りの空冷4サイクル4バルブユニットは様々な仕様が存在するが、81年モデルは999.36ccの排気量から130PS以上の最高出力を発生、リアサスペンションはプロリンク式が試されたこともあったがコンベンショナルな2本サスに落ち着き、レイダウン方式が採用されていた。フロントブレーキには当時NR500にも採用されていたブレーキキャリパーの応力を利用されていたメカニカルアンチノーズダイブが採用されている。81年の鈴鹿8耐で優勝を飾っている。
エンジン:空冷4ストローク4気筒DOHC4バルブチェーン駆動 999.36cc 最高出力:130PS 重量:165kg 年式:1981年 5段変速

コメント