シビックやアコードなど小型車しかラインアップになかったホンダが初めて挑んだ3ナンバーのフラッグシップモデルかつアメリカの高級ブランド「アキュラ」向けの車種として誕生したのがレジェンド。
ホンダ初の高級車の開発にあたり当時、業務提携関係にあったイギリスのブリティッシュ・レイランド(BL)と共同開発を行った。BLは中型車以上のクルマの開発のノウハウがあることからホンダの開発現場に出向きサスペンションのセッティングなどを指導したといわれている。また、ホンダも独自に同クラスの外国車を購入して徹底的に研究したほか、開発担当者を世界各国の高級ホテルに宿泊させ、「高級感」について体験させたというエピソードが残っている。
ホンダのフラグシップはどうあるべきかという研究から始まり、その姿勢は次世代モデルへとつながらり本質を追求し続けていった。ここでの本質とは内装パネルが自然由来の素材でできた本木目パネルであり、日本初となる本杢自動車内装部品を手掛けたのは株式会社天童木工で家具やインテリア用品、成形合板家具の設計製造をおこなってる会社でホンダ以外でも木材加工技術を使う自動車の部品はここで造られている。
オーナー自身が運転する楽しみさをもてる最高級車として、F1技術によるV6・1カム・4バルブSOHC 2000ccおよび2500ccを搭載され、さらに87年に2ドアハードトップとエアバックシステムが登場。
エアーバックシステムには16年という長い挑戦の末に生まれたシステムで最初の10年間は次々と衝撃テストを繰り返し莫大な開発費をかけながらも成果が出ず研究中止命令が下ったこともあったが、開発者の努力と情熱が勝り、ついに誤作動を起こさない確率99.9999%以上という極限の信頼性をタカタ株式会社と実現した。87年、日本初のSRSエアバックをレジェンドに搭載した。
エンジン:水冷4ストロークV型6気筒横置 SOHC4バルブベルト駆動 2493cc 最高出力:165PS 重量:1360kg 年式:1985年
ダブルウィッシュボーン・フロントサスペンション
写真はタイプV6Xi ロックアップ機構付ホンダマチック4速 4輪ABS装着車
当時の販売価格:3,354,000円 現在換算で4,231,200円(消費者物価指数)
コメント