世界が驚愕したエンジン シビックCVCC

ホンダコレクションホール

社会的責任においてやる
大気汚染が世界的な問題となっていた1970年代にどの自動車メーカーも達成不可能とまでいわれた米国の大気浄化法”マスキー法”(排出ガス中の一酸化炭素(CO)・炭化水素(HC)・窒素酸化物(NOx)の排出量を従来の10分の1以下に義務づける、世界で最も厳しい環境規制)が制定される。
技術者たちは企業のためではなく社会的責任においてやるのだと奮起し低公害エンジンであるCVCCエンジンを開発し、世界に先駆けてマスキー法をクリアした。
開発途上だった電子装置や触媒を使わず気化器と副燃焼室ヘッドで対応している。

シビック CVCC
アメリカ環境保護庁公認の第1号。
ユニークな構造をもち画期的な低公害車として注目された。
居住性・安全性・環境性能など社会がクルマに求めるニーズを満たしたシビックシリーズは、1972年の登場以来、3年連続カー・オブ・ザ・イヤー(三栄書房『モーターファン』主催)に輝く。
また、第一次石油危機(オイルショック)が起き、世界のエネルギー問題が深刻化する中、低燃費・低公害を実現したシビックは時代が求めるクルマとなった。このころ、ホンダは、ショールームと整備工場を完備し、顧客管理システムや販売計画を有する「四輪特約店制度」をスタート。さらにシビック発売に合わせて「小型特約店制度」もスタートし、お客様ニーズに合わせた販売体制の構築を着々と進めていった。
エンジン:CVCC水冷4ストローク直列4気筒横置SOHC 3バルブベルト駆動 1,488cc 最高出力:63PS 重量:740kg
年代:1973年 モノコックボディ
当時の販売価格662,000円 現在換算で1,823,493円(消費者物価指数)

アコード CVCC
1976年、週休2日制の普及や高速道路網の整備などによる新しいライフスタイルに適したクルマとして、5月にはCVCCエンジン搭載ハッチバックの新たな小型車アコードを発売した。
「シビック」よりも排気量の大きい1,600ccのCVCCエンジンを搭載した。
開発テーマは乗る人達への”ゆとり”とクルマを取り巻く環境への”調和”でこの開発過程で導入された「SED開発システム」は後のシティやプレリュードなどのヒットを生み出す礎となる。
エンジン:CVCC水冷4ストローク直列4気筒OHC 1,599cc 最高出力:80PS 重量:870kg 年式:1976年 5速マニュアル車
当時の販売価格1,120,000円 現在換算で2,027,028円(消費者物価指数)

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